お笑い芸人でコメンテーターの松本人志さんが、ピエール瀧逮捕が出演作品や音楽作品にも波及してしまった問題について言及しました。松本人志曰く、「作品にも罪はある」「ドーピングのようなもの」と、かなり独自の見解をワイドナショーにておっしゃられました。
しかしこれに対しては町山智浩が即座にツイッターにて反論し、太田光も真逆の意見を展開する事に。
ビートルズとか聴かないんだろうな。ましてやウィリアム・バロウズなんか絶対に読まない、ってか聞いたこともないだろう。https://t.co/2vNIVQhCyX
— 町山智浩 (@TomoMachi) 2019年3月17日
町山智浩はビートルズやバロウズなど過去に薬物と使用していたであろう一流のアーティストを引き合いに出して、松本人志の意見に反論。個人的には私も町山智浩寄りの意見ですが、この方は相当左寄りの考えなので、安倍晋三と仲が良く保守派であると思われる松本人志に対しては、そもそも気に入らなかった可能性もありそうです。
太田光vs松本人志
素晴らしい意見。
松本人志の単眼的な断罪は表現者として稚拙で、無知を晒している様にしか思えない。この辺りの多面性が太田光の核だと思う。爆問・太田、ピエール瀧容疑者に「ルール違反」も持論「芸術は悪い面と良い面を引き離せない」 https://t.co/vXTyEY7XtZ @YahooNewsTopics
— GO (@go_betterdays) 2019年3月17日
太田光曰く、
「例えば、太宰治や三島由紀夫なんかの小説は、学校で命の大切さを教えるために使われているのに、その人たちの最期はどうだったかというと自殺とかしているわけで。太宰は心中未遂なんか何度もするような人だったけど、そういう人の表現が心を打ったり、生きる希望を人に与えたりする。
逆にいえば破滅に導くこともあるかもしれないが、芸術は悪い面と良い面を引き離せない。どうしても引き離して考えようとするけど、同時にあるからこそ優れた芸術であって。“善と悪”という考えも誰にとっての“善と悪”というもので変わってくるんだけど…」
とのこと。
生み出された芸術作品や文化は人格をは切り離して考えるべきだという考えです。(彼も勿論薬物使用を肯定しているわけではありません。)
お笑い芸人としては松本人志の方が好きですが、こと芸術や文化に関しては太田光の方が造詣が深いと思います。彼は日大芸術学部にも言っていますし、松本人志が後輩と遊びまわっている間にも本を読みふけっていたほどの内向的で文学の好きな男です。
坂本龍一も反松本人志の意見
かつてはダウンタウンのごっつええ感じで仲良く共演していた坂本龍一教授。実は彼はアメリカに移住したあと、かつてダウンタウンを持ち上げていたことを後悔し、今あるイジメ文化はダウンタウンらが生み出したと批判を展開したことがあります。
その坂本龍一は電気グルーヴの作品に罪はないと苦言を呈していました。
【電グルCD回収 坂本龍一苦言】https://t.co/x9Hxkmflw6
コカイン使用で逮捕されたピエール瀧容疑者が所属する「電気グルーヴ」のCD・音源が回収、出荷・配信停止の措置に、音楽家の坂本龍一が「音楽に罪はない」と苦言。事務所側の「自粛」に疑問の声が上がっている。
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) 2019年3月15日
クリエイターはほとんど彼と同じ意見だと思います。
ビートたけしへのあてつけ?
ビートたけしの映画には、逮捕されたピエール瀧や新井浩文が出演されていました。高評価だった「アウトレイジ」シリーズです。
これはネタでもなんでもなくビートたけしへのアテツケもあると思います。彼らは一流の芸人ですが、はっきりいって中身は器の小さな男達です。(だからこそ面白い)
といっても映画に挟んだこの二人の関係で先に毒を吐いたのはビートたけしのほうです。
テレビ番組のインタビュー企画で、松本人志は映画監督としてはヘタクソと評価。後世でよかったと言われるかもしれないとフォローはしていましたが、平たく言うと才能がないと言ってるようなもんでした。
(まあ正しいと思います。ちなみに芸人としては高評価をしています。)
その辺の変な感情が松本人志にはあったのかもしれません。
ネットでは松本批判・・・
僅かばかり松本人志への擁護意見もありましたが、ほとんどの方は作品にまで問題が影響することについては反対の考えのようです。
松本人志さんの「作品に罪はある」の言わんとしていることも理解できる。その作品をシラフでつくっていないならそれはお前の作品ではなくドラッグが作った作品であると。そんなもんやらんでも異常なものは作れるぞというプロならではの意見でそれはそれでわかる。まっちゃん昔は酒も飲まなかったもんな
— 掟ポルシェ (@okiteporsche) 2019年3月17日
ドーピング発言は「遺書」の頃から一貫してますね。
分からないわけでもないですが、スポーツとはまた違うような気もします。— 001u1 (@yms001) 2019年3月17日
なるほど、松本人志の意見に従うとビートルズの作品始めビートルズにドラックを教えたノーベル文学賞のボブデュランなどなど数々の歴史に残るアーティストの作品は全て放送禁止になるな。相変わらず薄いと言うか軽い知識で物言う文化人気取りのクズhttps://t.co/kmMkNxMAcI
— JINTA (@you_gotta_be_h) 2019年3月17日
ワイドナショーでピエール瀧の
大麻、コカインの話題話しよって
残念だなーって松本人志言いよるけど
ネクタイがケミカルな色のマリファナって。。😂🙌🏽
衣装さんも意地悪やなー⚡️😂— Tai☆027 (@Tai813_xx16) 2019年3月17日
ピエール瀧さんの逮捕にたいして
いろいろなコメントがあるけど
松本人志さんの映画監督としての
コメントが新鮮だな。ほとんどは作品と事件を切り離してみたいなコメントだけど
松本さんの意見も一理ある。— とまと (@G_ele_suki) 2019年3月17日
中島らもさんは知ってるはずなのに、、
— мa2’пп (@satoshima2nn) 2019年3月17日
擁護派が意外に多いのでバランス取りに行った感じでもなかったですもんね。筋肉つけすぎるとこうなるのかな…
— 栗とキス (@Kisstomarron) 2019年3月17日
薬物を使って出来た作品はだめ、ドーピング違反なのだとしても、結局、捕まらなければ、ドーピングしていたとしても、良い作品のままの評価で、捕まったら、良い作品ではなくなるって、基準が、あやふやすぎるし、主体性が無さすぎる。
— 水空色 (@mizusorairo) 2019年3月17日
芸術はスポーツではない
松本人志の気持ちはわかります。お笑いに関しては真摯に取り組んでいましたし、映画は失敗しましたが、クリエイターとしての信念みたいなものは感じます。薬物を使っての創作活動はズルであるという考えは、過去に出した遺書という本でも似たようなことを書いていましたし言ってることは分かります。
ただ芸術はスポーツじゃないんですよね。ルールに則ってヨーイドンで一着を争う競技ではないですし、法律では禁止されていても芸術というジャンルでそういう取り決めをしたことは一度もないです。例えば映画の撮影は労働基準法でいうとかなりグレーな環境だったりもしますし、法律を持ち出すと様々な芸術作品は打撃を受けてしまいます。
そもそも薬物をやる事が芸術の創作活動においてプラスになるという明確な証拠もないですし、今回の松本人志の意見に関してはちょっと無理があるかなあという印象です。
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